加根よしきの 令和元年度 東広島市議会第3回定例会 関連質問

【全  文】


○議長(乗越耕司君) 再開いたします。
 引き続き、一般質問を行います。20番加根佳基議員の一問一答方式による一般質問を許します。
◆20番(加根佳基君) 議長、20番。
○議長(乗越耕司君) 20番加根佳基議員。
◆20番(加根佳基君) (登 壇)
 皆さん、こんにちは。公明党の加根佳基でございます。
 まずもって、このたびの台風で、多くの皆様が本当に被害を受け、また、お亡くなりになられた御冥福とお見舞いを申し上げたいと思います。改めて、自然の猛威の恐ろしさを感じた次第でございます。さらなる強靭な国土、その建設に全力を尽くしていくことと、そういう決意で本日は質問をさせていただきたいと思います。
 議長より質問の許可をいただいておりますので、順次質問に入らさせていただきたいと思います。
 まず初めに、高屋地区複合施設の建設について伺いたいと思います。
 この高屋地区複合施設の建設については、これまで行政側で検討をしていただいているということで、その内容、今後の必要性について伺いたいと思います。
 現在の高屋西地域センターの利用状況を、若干ではございますけども、御説明させて、紹介させていただければと思います。
 1年間に利用されています使用時間は4,951時間、使用件数1,875件、主催講座109件、人員は3万377人、使用者区分では、市内から1,815件、協議会では61回の利用をされております。また、使用内容では、ホールでダンス、スポーツ、合唱、卓球、空手、バトン教室等々、そして、研修室では会議、洋裁、硬筆、書道、資源・防犯・防災部会等々行われており、本当に多くの方が楽しく、そして有意義に使用されております。しかしながら、使用したくても予約できない状況になることも多々あり、使用を断念される方も多くおられます。非常に残念でございます。
 高屋西地域センターの人気の理由の1つに、JR西高屋駅から徒歩3分の位置にあることが考えられます。来られた方が非常に便利でよいとおっしゃられると聞いております。つまり、立地条件がよいということであります。建設は昭和43年で、当時、公民館として、町民の皆様の活躍の場として使用されておりました。
 築51年となるわけでありますが、機器の老朽化によって、市民の皆様に大変御迷惑をかけたというような事例も多々あるわけであります。一例では、ことし6月、講師をお迎えして講演会を設定しておりましたが、会場の空調設備が故障し、急遽別の会場で行われたと聞いております。受け入れる会場がこのようなことでは、利用者の皆様に本当に申しわけなく、情けなく思った次第でございます。
 これまでにも複合施設建設のお願いを、期待を寄せて強い要望を出しています。しかしながら、これまで幾度となく要請を行ってまいりましたが、残念ながら、いまだ入口にも至っていません。これは一体どういうことなのでしょうか。市民の現状やニーズを踏まえて、具体的に計画を進めていただきたいと強く求めます。
 これまでの議員の質問に対して、執行部側答弁では、本当に前向きな御答弁でありました。その答弁では、施設の有効活用と複合的な機能を持った地域のまちづくり、活動拠点としての可能性を検討しているところである。さらには、世代間が交流できるような事業を展開するということは可能であると考えている。あるいは、これからの施設は、時代にマッチしたさまざまな役割が期待をされております。
 社会教育施設ということのみならず、地域のまちづくりの拠点として、市民が集い、学び、地域の課題は地域で解決できる、このような施設のあり方について検討してまいりたいと考えている等々、実に前向きではありませんか。答弁は市民との約束ではありませんか。なぜ進んでいないのか。
 過去にこのような答弁もございました。「建てかえ、そして施設移設の検討ですが、当面、新たなセンターを建設、改築するのではなく、現有施設を維持管理するための点検、調査を行い、計画的な修繕をしていきたいというふうに考えているということである」結局は、修繕維持にとどまり、全く発展性のない取り組みに終わっているのが現状ではありませんか。
 修繕維持に関しても、全くもって中途半端であり、冬場の空調が動かず、市民が体調不良を訴える場面も多くありました。市民は我慢をしながら使用しております。こんなことで本当によいのでしょうか。高齢者の方も障がい者の方も本当に安心して、楽しく利用できる施設が必要であります。
 高屋地域の発展は、まさに高齢者の方が生き生きと活躍できることにかかっているのではないでしょうか。そして、そういった元気な姿が毎日毎日、表にしっかりと見えていくようなことこそが、本当の意味で、活力あふれる、みなぎる地域の姿なのではないでしょうか。そういった活動の環境づくりの一環として、施設の建設は極めて重要な取り組みであります。
 高屋地区は3万人を超える人口であります。近畿大学があり、中高一貫校もあり、本当に文教地区にふさわしい地域であります。多くの学生が行き来しております。多くの住民と学生が生活する地域となりながら、そこには、青少年が集い学ぶ場所や、あるいは、高齢者の方が生き生きと集える場所や、あるいは、世代間や地域社会の交流するところのできる施設がありません。優先的に複合施設を建設すべきと考えるが、御見解を伺います。
 しつこいようでありますが、本市の取り組み姿勢であります。今後の本市の活力づくりの中で、特に重視する方向性が記されています。それは、市民が身近な地域で、充実した生活を送っていくため、各地域拠点における生活機能の維持、向上を図るとともに、住民自治協議会などの地域活動を通じて、活力ある地域づくり展開ができる拠点づくりを推進しますとあります。高屋地域全体の活力づくり、まちづくりの中で、極めて重要な取り組みであります。
 そこで伺いたいと思います。
 これまで非常に期待感を持たせるような前向きな答弁を数多くいただいております。しかしながら、全く進んでいないのはなぜか、伺いたいと思います。
 次に、複合施設の建設の必要性について御見解を伺います。そして、これの具現化に向けて何が一番必要であるのか、伺います。
 次の質問でありますが、高齢者自動車運転安全対策について伺いたいと思います。
 質問の前に、最近の事故状況や本市の状況を若干説明させていただきます。
 令和元年7月末、東広島警察署管内の人傷交通事故件数は312件であります。事故の形態では追突が124件、出合い頭の事故が79件で、全体の39.7%と25.3%とのデータが出ておりました。そして、高齢者による事故が47件であり、事故全体の15.1%で、前年比15件の減少をしていると記されております。
 東広島市の高齢者による事故は、徐々でありますが、減少しておるのも事実であります。しかしながら、今後、高齢者の増加に伴って、高齢者事故の増が大変懸念するところであります。
 国では、75歳以上の高齢者に対する運転免許制度を見直し、認知機能検査の強化を柱とする改正道交法が2017年6月に施行され、高齢者の判断力や記憶力の低下による事故を減らすことをねらいとしており、検査で認知症のおそれがあると判断された全ての人に医師の診断書の提出が義務づけられております。
 厚生労働省によると、2012年に認知症高齢者は460万人で、2025年にはさらにふえ、65歳以上の約5人に1人に上ると推計されています。また、内閣府の資料に、高齢者を取り巻く現状とありました。
 参考に若干説明いたしますが、我が国では急速に高齢化が進み、平成28年10月1日現在、65歳以上の人口は3,459万人となり、総人口に占める割合、高齢化率は27.3%と、約4人に1人となっている。
 国立社会保障人口問題研究所の推計によれば、今後、高齢化率は、総人口が減少する中で、高齢者人口が増加することにより引き続き上昇し、2036年には33.3%と、3人に1人となり、2042年以降、高齢者人口が減少に転じた後も上昇を続け、2065年には38.4%に達すると推計されています。そして、平成28年末の運転免許保有者数は約8,221万人で27年末に比べ約6万人、0.1%増加した。このうち、75歳以上の免許保有者数は513万人、75歳以上の人口の3人に1人で、27年末に比べ約35万人、7.3%増加し、今後も増加すると推計されると。
 さらに、加齢に伴う高齢者の身体的特性として、高齢者は、加齢により、動体視力の低下や複数の情報を同時に処理することが苦手になったり、瞬時に判断する力が低下したりするなどの身体機能の変化により、ハンドルやブレーキ操作におくれが出ることがあるなどの特性が見られる。また、加齢に伴う認知機能の低下も懸念されるところであり、警察庁によれば、平成28年に運転免許証の更新の際に認知機能検査を受けた75歳以上の高齢者約166万人のうち、5.1万人は認知機能が低下し、認知症のおそれがある第1分類と判定されていると。
 その中でも、認知症の疑いがあると指摘された高齢ドライバーの大半が、そのまま運転を続けているのが現状だとありました。認知機能の衰えが危険な運転につながっている実態が改めて浮き彫りになっているところでございます。
 本市は数多くの安全対策の取り組みが行われておりますが、安全対策の取り組みとしてのこれまでの効果についてお聞きいたします。
 取り組みには、交通安全教室が行われております。この教室は市内の3つの自動車学校がございますが、こちらの御好意により会場を提供していただき、職員さんの御協力をいただいて、これにより実施をさせていただいているとお聞きしております。
 内容については、各自動車学校のほうで持ち回りで実施をしていただいており、年2回、1回当たり30人を対象として、3時間程度の講習を実施していただいていると私は認識しておりますが、そこで伺いますが、交通安全教室を行われておられますけども、開催回数と受講人数でございますが、現在、どのぐらいの方が参加されておられ、また、その効果について伺いたいと思います。
 次に、平成18年度から東広島交通安全協会あるいは東広島市老人クラブ連合会、東広島市女性連合会の会員の方々に参加を中心的にしていただき、内容につきましては、ドライブシミュレーターの利用のメニューのほか、急ブレーキテストあるいはクランク走行など実技運転、そして広島国際大学の学生との健康体操なども実施をされていると聞き及んでおります。その後の取り組みとその効果を伺いたいと思います。
 そして、本市として新たな独自政策を打ち出す必要を感じます。
 例えば、さらなる対策として、ブレーキ関係、アクセル関係等のペダル踏み間違え防止装置など、最新技術の導入支援が必要であると思いますが、いかがでしょうか。伺います。
 次の質問ですが、高齢者運転免許自主返納について伺います。
 質問の前に、この取り組みにおいて、本市東広島警察署の記事が載っておりました。実に具体的な取り組みと感じました。社会実験成果を、若干ここで紹介させていただきます。情報源は中国新聞7月31日に掲載された内容でございます。
 東広島署は運転免許証を返納した市内の高齢者のバス利用料を割引する社会実験の結果をまとめた。期間は昨年夏から今春までで、最初の5カ月余りの返納者数が例年の26.5%増、アンケート結果も踏まえ、効果があらわれたと見て、市と連携して支援拡充を目指す。
 昨年7月中旬から12月中旬までの間に、免許証を自主返納した65歳以上の高齢者のうち、希望者に、市内を巡回するのんバスで3月末まで使える1,000円分の割引券20枚セットを配った。期間中、自主返納者は205人で、前年同期と比べて43人ふえた。実行委員の方は、支援の充実が返納促進につながると見ている。バスの増便が必要、バス路線がないという要望や課題も見られた。交通課長さんのコメントには、市全域で多様な支援が受けられるのが理想。市と連携し、市内タクシー会社や地元スーパーなどにも協力を呼びかけていくと強調とありました。これまでの東広島警察署の積極的な取り組みに本当に感謝を申し上げたいと思います。
 高齢者による事故は後を絶ちません。高齢者の運転による事故を抑制する取り組みとして、本市の取り組みとしては、自主返納に対する直接的な支援事業ではありませんけども、既存の他の制度として、世帯要件や所得要件はあるが、70歳以上の高齢者の閉じこもり防止と社会参加を目的とした高齢者移送サービス事業としてのタクシー割引乗車券の交付や65歳以上の方に対するコミュニティバスの運賃の割引制度を設けておられますが、以前質問したときと同じサービス内容で、ほとんど進展していないと私は思いますが、そこで伺います。
 公共交通機関が少ない地域では、生活に欠かせない、車に乗れなくなることで、高齢者が返納に対しちゅうちょするケースもあると思います。新たな具体策が必要と思いますが、御見解を伺います。
 次に、70歳以上の高齢者の閉じこもり防止と社会参加を目的とした高齢者移送サービス事業として、タクシー割引乗車券の交付や65歳以上の方に対するコミュニティバスの運賃の割引制度を設けておられますが、これまでの効果を伺います。
 次に、返納したらこのようなメリットがあり、返納してよかったというような具体的な制度をつくり出す必要があると思いますが、御見解を伺います。
 例えば、他の自治体の事例でございますけども、運転免許を自主返納された高齢者には、毎年、1万円のバス乗車券を交付する制度を開始した自治体がありました。バスはどこで乗っても、乗り降りしても、運賃は100円であります。自主返納者はこの取り組みにより、年々増加している、このような自治体もございます。実にすばらしいじゃありませんか。御見解を伺います。
 次に、免許証返納相談窓口の設置について、御見解を伺います。
 窓口設置の必要性について、若干説明させていただきますが、最近の記事に、このような記事がありました。
 夫婦で運転免許を返納したとの記事でありますけども、愛車を走らせて50年、快適に暮らしてきた者にとって、車のない生活を思うと、辛く葛藤する中の返納決断でした。返納した方のアドバイスを参考に、発想の転換をしてきました。そして、前向きにいこうと決意、そこから近くのバス停で時刻表の確認や駅や病院、スーパーなど、往復に費やす時間を考慮し、実行を開始した。
 バスを利用するようになって、いろいろな方と出会いもあり、会話が弾み、御主人のほうは歩くようになってからは、足取りも軽く血糖値も下がり、御満悦の様子。減量効果もありうれしい限りです。今では、スマホの歩数計を見るのが楽しみになりました。あれだけ悩んだ免許証の自主返納ですが、今はよかったと思える毎日ですとの記事でありました。
 車の免許証の返納に当たり、まずは経験者から、アドバイスからであります。基本的に、このアドバイスが行政側でできればと感じております。免許証返納相談窓口設置についての御見解を伺いたいと思います。
 次に、最後の質問となりますけども、公用車にドライブレコーダーの設置についての御見解を伺います。社会問題となっております極めて重要な問題であります。
 自動車で走行中に車間距離を極端に詰めたりするあおり運転は絶対に許されません。このたび、高速道路で強制的に停車させ、窓越しで殴打するあおり運転殴打事件が発生して、どれだけ多くの人が背筋を凍らせたでしょうか。こんな危険行為を許してはなりません。
 道交法には、車間距離保持義務違反や急ブレーキ禁止など定められていますが、あおり運転を直接罰する規定はありません。それらを抑制する効果として、今、注目をされているのが、車の前後の映像や音声を記録できるドライブレコーダーがあります。既に普及を進めようと、購入費の一部を助成する自治体もあると聞き及んでおります。
 国においても、積極的に後押ししていただきたいと思いますが、導入にはそれなりのコストがかかってしまいます。しかし現在、ドライブレコーダーの設置に関しては補助金制度があり、車に装着することで事故防止につながるというメリットの大きさから、国土交通省では、ドライブレコーダーの導入に関して、取得経費の補助を行っています。しかし、国土交通大臣が認定した機器でないと補助の対象にならない。これは確認が必要であります。
 装着してのメリットとして申し上げますと、一番のメリットは、事故現場を記録することによって、自己防衛ができることであります。また、信号の色や周囲の状況、また、当て逃げされた際の相手の車の特徴なども記録できるため、その映像を警察や保険会社に提出することで、事後処理をスムーズに行うことができます。事故の際、自身が不当な扱いを受けないためにも、真実を記録できるレコーダーは必要と言えます。
 その他のメリットとしては、ひやりとした瞬間の運転を客観的に見ることで、自分の悪い運転特性を把握し、安全運転への意識を向上させることができる点であります。企業として、業務車両や装着する場合も、いつでも録画されているという意識から、危険運転をさせないための抑止効果が挙げられます。  また、録画された映像を使用して、危険予測訓練や個別の運転指導に利用できます。本市職員も市民のため、毎日、公用車で動かれています。職員の安全を確保するためにも、このドライブレコーダーの設置は大変必要と考えます。
 そこで伺いますが、安全確保のためにも、ドライブレコーダー設置は有効であると思いますが、御見解を伺います。
 前向きな御答弁を期待し、以上で、初回の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(乗越耕司君) 答弁を求めます。
◎市長(高垣廣徳君) 議長、市長。
○議長(乗越耕司君) 高垣市長。
◎市長(高垣廣徳君) (登 壇)
 加根議員の御質問に対しまして、私からは、高屋地区複合施設建設につきまして御答弁を申し上げます。
 まず、全く進展していない理由についてでございます。
 高屋地区複合施設の整備については、平成28年11月に策定した東広島市公共施設の適正配置に係る実施計画において、高屋西地域センターが築後50年を経過し、老朽化していることもあり、同地域センターの建てかえにおいて、西高屋駅周辺の公共施設である高屋出張所や児童青少年センターの機能等を集約して複合化し、地域における拠点施設として再編を図ることとしております。
 これまで、複合施設の整備に向けて、地域における拠点施設としての機能や市民の利便性等から、西高屋駅周辺での整備を基本とし、現在位置での建てかえや新たな候補地について、費用対効果も踏まえ、さまざまな角度から検討をしているところでございますが、整備するに当たり、ある程度のまとまった土地も必要であり、現在まで、最終的に適地となる場所の選定までには至っていないのが現状でございます。
 また、昨年7月の豪雨災害時には、現在の高屋西地域センターを含め、駅前周辺に浸水被害が生じ、同センターが避難所として活用できなかったということもあり、地域からも避難所としての活用を強く求められているところでございます。そのようなことから、候補地について改めて将来の土地利用計画の変更も視野に入れながら、箇所を絞り込み、検討しているところでございます。
 次に、複合施設の建設の必要性についてでございますが、複合施設の機能としては、市民協働のまちづくりや生涯学習の推進を担うとともに、緊急時の避難所としての機能も必要でございます。さらに、青少年の交流等による賑わいをもたらす場としての必要性もあると考えております。
 一方で、西高屋駅周辺には、大学や高校等の教育機関が集積しているという高屋地域の強みを生かし、これらの研究機関の施設を有効に活用させていただくことも念頭に置きながら、計画をする必要があると考えております。
 次に、具体化に向けて何が一番に必要となるかについてでございますが、先ほど御説明させていただきましたように、複合施設の設置においては、地域の拠点施設としての機能や市民の利便性、市民相互の交流によるまちの賑わいに資する施設として考えた場合、西高屋駅から余り遠くない場所にあることも重要な点でございますので、現時点において、まずは適地の選定が必要であると考えております。
 いずれにしましても、当該地域の活動拠点となる高屋西地域センターを核とした複合施設について、できるだけ早く適地を選定し、整備についての具体的な手続を進めてまいります。
 他の質問に対しましては、担当説明員より答弁をいたします。
◎副市長(松尾祐介君) 議長、副市長。
○議長(乗越耕司君) 松尾副市長。
◎副市長(松尾祐介君) (登 壇)
 私からは、高齢者自動車安全運転対策についてのうち、高齢者運転免許自主返納につきまして御答弁を申し上げます。
 現在、本市においては、自動車の分担率が7割を超えており、自動車への依存度が非常に高く、とりわけ、周辺地域においては、その傾向が強い状況となっております。公共交通のかなめである鉄道駅やバス停から一定以上の距離を超えた、いわゆる公共交通空白地域においては、御指摘のとおり、高齢者の皆様が、生活に必要な車を手放すことができない状況があることについても認識をしているところでございます。
 こうした状況を打開するため、本市では、総合交通戦略に基づく交通政策を展開するとともに、交通手段の転換を促すモビリティ・マネジメントにも取り組んでまいりました。
 しかしながら、近年では、バス事業者に従事する乗務員の不足も深刻な状況を迎えており、従来の路線バスやコミュニティバスに頼る交通政策のみでは、交通空白地域を減らしていくことは難しく、移動の利便性の改善が進まない状況となっております。
 こうした中で、高齢者が運転免許の自主返納を行う機運を高めるためには、公共交通による対策に加えて、各種店舗等による買い物支援や高齢者の生活支援のための地域の互助活動の充実など、さまざまな分野が連携した具体策の展開が必要となってまいります。
 一例を挙げますと、公共交通の分野においては、高齢化の進展によって、バス停までの移動に抵抗があり、ドア・ツー・ドアの移動手段を求められる高齢者が増加していることを踏まえ、本年度、周辺地域におけるデマンド交通の導入に関する実証実験への取り組みに着手したところでございます。  また、産業分野では、宅配サービスや小売り事業者の移動販売なども始まっており、福祉分野においては、困りごとをサポートする地域の助け合い活動も始まっております。さらに、今後は自動運転技術の導入やAIやIoTを活用した交通課題を解決する仕組みも進展するものと考えており、こうした取り組みを効果的に活用することも、免許返納の促進の一助になるものと考えております。
 次に、高齢者移送サービス事業としてのタクシー割引乗車券の交付の効果についてでございます。
 まず、高齢者移送サービス事業につきましては、自主返納者を対象とするものではなく、免許証の返納の有無にかかわらず、市内に住所を有する市民税非課税世帯の70歳以上のひとり暮らし等の高齢者が、社会的な行事への参加や通院等にタクシーを利用する場合に、その乗車料金の一部を助成する福祉の施策の1つでございます。対象者には、1枚当たり500円の割引乗車券を年間20枚、合計1万円分交付しており、平成30年度の実績では2,665人に交付し、約1,773万円分の利用がございました。
 今年度からは、今まで以上に使いやすい割引乗車券となるよう、市内を運行する全てのバスで使用できるようにいたしました。さらに、1枚当たりの金額を500円から100円に変更し、より一層、高齢者の自立と社会参加の促進を図っておるところでございます。
 次に、コミュニティバスについてでございますが、本市においては、周辺地域におけるフィーダー路線としてコミュニティバスを運行しており、運賃は、一般利用を300円としております。割引制度に関しましては、65歳以上の高齢者を対象として、10枚つづりの割引乗車券を販売しており、1回の運賃が200円に割り引かれるものでございます。
 平成30年度の実績では、コミュニティバス利用者のうち、約8割がこの制度を利用されており、制度の活用が浸透しているとともに、高齢者の利用促進にもつながっているものと考えております。
 次に、返納してよかったというような具体的な制度についてでございます。  御指摘の通り、自動車運転免許証の自主返納につきましては、免許保有者の高齢者保有率の増加とともに、全国的にも、高齢者の免許自主返納者数は増加傾向となっており、各自治体において、免許証返納時の優遇制度として、バスやタクシーの利用助成の事例もございます。
 本市といたしましても、身体機能等の低下などにより、免許証返納にちゅうちょされる方の自主返納を推進する必要は認識しており、免許証を返納された方への支援といたしまして、東広島警察署と連携し、現在、市内の交通や商業関係の民間事業者へ免許証返納者に対する優遇措置について、協力をお願いしているところでございます。
 また、こうした優遇制度につきましては、公共交通機関が少ない地域とのバランスを検討する必要があると考えており、公共交通や高齢者支援等の関係部局による横断的な取り組みを進め、高齢者が免許証を自主返納しても安心して生活が続けられる環境の整備を行ってまいりたいと考えております。
 また、運転免許証返納相談窓口の設置についてでございます。
 御提案がありました運転免許証を返納した経験者からのアドバイスにつきましては、免許証返納に悩まれる方への一助となると考えられますが、個人情報保護の関係から、運転免許証を返納した経験者の把握や紹介することは困難と考えております。しかしながら、免許証返納に対する不安を解消していくことは必要と認識しており、免許証返納に関する相談や返納後の生活を含めた相談には、現在も交通安全対策室を窓口として対応を行っておりますが、今後ともさらに、警察と緊密な連携を行い、少しでも不安を解消いただけるよう対応してまいりたいと考えております。
 また、既に免許証を返納された高齢者に対しては、外出頻度の減少や認知症の症状などで日常生活に支障がある場合、地域包括支援センターによる医療、介護、福祉などの相談支援を行ってまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、免許証の自主返納対策を含めた交通事故防止は、継続的な取り組みが必要と考えておりますので、引き続き、東広島警察署や関係団体と連携し、高齢者の交通安全対策に取り組んでまいりたいと考えております。
◎総務部長(倉本道正君) 市長、総務部長。
○議長(乗越耕司君) 倉本総務部長。
◎総務部長(倉本道正君) (登 壇)
 私からは、高齢者自動車安全運転対策について御答弁申し上げます。
 まず、交通安全教室の開催回数と受講人数、その効果についてでございます。
 現在、高齢者を対象とした交通安全教室につきましては、御質問のあった市内3つの自動車学校に御協力いただき、実施している参加体験型交通安全教室のほか、交通指導員や市職員を地域サロンなどに派遣して行う交通安全教室を実施しているところで、昨年度は、計44回交通安全教室を開催し、約1,400名の方に御参加いただいております。
 この交通安全教室では、市内の交通事故の発生状況や交通事故防止のための注意点などの講話、俊敏性トレーニング機器を使用して反応速度の衰えを自覚してもらうなど、参加いただいた方が交通事故の加害者、被害者にならないよう啓発に取り組んでいるところで、交通事故の減少につながるものと考えております。
 次に、参加体験型交通安全教室の取り組みでございます。
 昨年は豪雨災害の影響により、十分な広報が行えなかったこともあり、3回の開催で約50名の参加となりましたが、例年は約150名の参加をいただいております。今年度も65歳以上の方を対象として、市内3つの自動車学校に御協力をいただき、各教室とも定員50名で実施を計画しており、現在、市広報や関係団体への案内などを通して、一般公募を行っているところでございます。
 実施内容につきましては、参加者が実際に教習車を運転し、急制動やクランク走行等を行うとともに、アクセルとブレーキの踏み間違い時の加速抑制装置や衝突被害軽減ブレーキなどを搭載した通称「サポカー」の体験、黒瀬友愛会による健康体操、俊敏性トレーニング機器を利用した反射神経測定などを実施しております。
 この参加体験型交通安全教室では、教官から運転の癖や注意点などを直接指導いただくことにより、加齢による身体機能の低下や自身の運転を見直す機会となっており、参加者の受講後においては、免許証返納のきっかけづくりや事故防止につながる効果があるものと考えております。
 次に、ブレーキ、アクセルペダルの踏み間違いによる急発進を防ぐ装置など、最新技術の導入支援についてでございます。
 御紹介のありました急発進を防ぐ装置につきましては、後づけで自動車へ設置ができ、サポカーへの買いかえと比較すると、低予算で対策が可能なことから、アクセル、ブレーキの踏み間違いによる緊急的な事故防止に有効と認識しております。しかしながら、一方では、この装置は装着できる車種に制約があることや、サポカーに比べ、機能が限定されることなども伺っております。
 また、国においては、新車への自動ブレーキ搭載を義務づける方向で検討されていることを踏まえ、本市における高齢者の交通事故の状況を注視し、警察署や関係機関等の意見も伺いながら、高齢者の安全対策に取り組んでまいりたいと考えております。
◎財務部長(江口和浩君) 議長、財務部長。
○議長(乗越耕司君) 江口財務部長。
◎財務部長(江口和浩君) (登 壇)
 私からは、本市公用車にドライブレコーダー設置をについて御答弁申し上げます。
 いわゆる、あおり運転が社会問題となる中、交通事故を含むトラブルの処理または抑止に有効であるとしてドライブレコーダーが注目され、設置する車両が急増しているところでございます。
 本市においても、ドライブレコーダーを公用車に設置することで、事故が発生した際の映像による原因究明や事故処理の迅速かつ適切な対応とともに、職員の安全運転意識の向上による事故抑止効果も期待でき、これにより、交通安全を推進し、交通事故から市民を守り、同時に職員を守ることもできると考えております。そのため、本年度予算において、既に市長車、議長車、常備消防車両36台及び救急車18台の計56台に設置を進めているところでございます。
 遠くない将来、ドライブレコーダーは自動車の標準装備となることも予想され、あるいは、自動運転の車両が走るようになれば、車載カメラは必需品となることから、より高性能となっていく可能性もあります。こうしたことから、ドライブレコーダーの設置を前提として、今後の社会情勢やその動向を注視し、リース車両の更新時などをとらえ、一般の公用車にも順次、計画的に設置を進めてまいりたいと考えております。
◆20番(加根佳基君) 議長、20番。
○議長(乗越耕司君) 20番加根佳基議員。
◆20番(加根佳基君) 御答弁ありがとうございました。
 まず、高屋地区複合施設の建設についてでございますけども、必要性の認識は本当にあるということで、あるんだけども、この答弁が、やはりこの十数年も同じことを繰り返しているというのがあるんですね。物すごく前向きです。そして具体化してないという。1つも進んでないというふうに感じているんですね。具現化に向けて、適地選定が必要であるということでありましたけども、本当におっしゃるとおりでございます。
 ちょっとお聞きしたいんですけども、これまで駅周辺で何カ所か候補地として挙がっていると思うんですけどもね、どれくらい挙がっていて、どのぐらいの時間をかけて折衝されているのかなというふうに、ちょっと疑問です。お答えください。
◎生活環境部長(天神山勝浩君) 議長、生活環境部長。
○議長(乗越耕司君) 天神山生活環境部長。
◎生活環境部長(天神山勝浩君) 適地の選定に向けて、駅周辺で候補地がどのくらいあったのかと。それから、どれぐらいの時間をかけて折衝してきたのかということで御質問をいただきました。
 今までに地域センターがある現在地の周辺で、敷地を購入しての建てかえということを含めまして、可能性があると思われる場所、10カ所程度での候補地を検討してまいりました。
 そういった中で、昨年の7月の豪雨災害の発災ということでございます。現在の地域センターも浸水被害を受けましたことから、改めて候補地を検討いたし、現在、3カ所に絞りまして検討をしているところでございます。
 また、どのくらいの時間をかけたのかということに関しましては、先ほども申しましたが、現在地の周辺で数カ所の地権者の皆さんとも折衝をしてまいりました経緯がございます。結果的には、取得に至っていないという状況でございます。地権者への影響もございますので、今後は、今申し上げました、絞り込んだ箇所を選定した後に、改めまして、折衝をしてまいりたいというふうに考えております。
◆20番(加根佳基君) 議長、20番。
○議長(乗越耕司君) 20番加根佳基議員。
◆20番(加根佳基君) 御答弁ありがとうございました。
 私自身、何カ所か取り組みという部分は見えてきた時期がありましたけども、そこから先、何もどういう状況なのかとか、今初めて知りました。今、絞り込んでんだよ。地権者との交渉も一生懸命やってんだというふうに、今初めてね、実際聞かさせてもらいましてね。本当に、我々としてもバックアップできるところはバックアップさせていただきたいと思います。しっかりと協力しながら進めていければなというふうにも思います。
 せっかく今、3カ所に絞り込んで、実現に向けて行っていくということでございますが、候補地の選定では、本当に苦労されていることがよくわかりましたけども、まだまだ、これからの場所を移す敷地で選定に時間が要するようであれば、実際に今の、現行場所の敷地で具体的に考える必要があろうかと思うんですね。
 つまり、今の駐車場も、若干でございますが、面積がちょっと広がりましたね。それらの施設の内容によっては、デザインをしっかり考える中で、設計の段階で検討することによって、より実現性が出てくるんではないのかなというふうには思うわけでございますけども、この辺いかがでしょうか。今の現行の施設の敷地ということではどうでしょう。
◎生活環境部長(天神山勝浩君) 議長、生活環境部長。
○議長(乗越耕司君) 天神山生活環境部長。
◎生活環境部長(天神山勝浩君) 現行の場所での建設はどうなのかということで御質問いただきました。
 現在地は、御承知のとおり、敷地の形状が三角といいますか、不整形な状況でございます。複合化して建設をするには敷地の面積が狭くて、デザイン等のお話もいただきましたけれども、必要な機能の確保が難しいんじゃなかろうかというふうに考えてございます。
 また、敷地のちょうど接道しております南側の道路の入口の一部が、借地ということもございまして、接道でございますとか、駐車場が少し広がったじゃないかというお話もいただきましたけれども、駐車場の確保などの課題もございまして、現在地での建てかえはなかなか難しいなというふうに考えているところでございます。
◆20番(加根佳基君) 議長、20番。
○議長(乗越耕司君) 20番加根佳基議員。
◆20番(加根佳基君) いろんな複合化する上で、それに合った施設というものは、ちょっと今の面積では足らないんじゃないかなというふうに、今の答弁でございますけれどね。もうちょっとですね、いろんな角度から考えて、周辺も含めて考えて、そこには、近くに消防団の建物もありますし、その横には出張所があります。そういった部分で、総合的な、そこら辺も含んだような形で考える必要があるんじゃないかなと思います。
 後ね、災害時の避難所としての活用について、市民から避難所としての機能を持たせていただければというような市民からの提案があったというふうに、答弁の中にありましたけどもね、周辺の河川整備もしっかり同時にやるんですよ。やらにゃいかんのですよ。一回大雨が降ったら、あそこ冠水するんです。皆さん、御存じですかね。御存じですよね。大雨が降ったら絶対冠水するという地域。これの改善もやらにゃいかんのですよ。同時に、今のセンターもやればできるはずです。
 本当にね、高屋地域の方は、安全・安心な施設建設を心から望んでおります。特に、高齢者の方がこれまでの本当に、知識と経験をしっかりとそういったところで発揮できるような、それが我々の環境をつくっていく使命ですよ。しっかり進めていただきたいことを約束してください。
◎生活環境部長(天神山勝浩君) 議長、生活環境部長。
○議長(乗越耕司君) 天神山生活環境部長。
◎生活環境部長(天神山勝浩君) しっかりと進めていくということを宣言しなさいということでございます。
 言われますとおり、西高屋の周辺には、大学でございますとか高校等の教育機能が集積をいたしておりますし、そういった強みを生かしながら、子育て世代や高齢者など、多世代の方々にとって、気軽に利用ができまして、市民相互の交流による賑わいのある拠点施設になりますよう、できるだけ早期に適地を選定いたしまして、複合施設建設に向けて具体的な手続を進めてまいります。
◆20番(加根佳基君) 議長、20番。
○議長(乗越耕司君) 20番加根佳基議員。
◆20番(加根佳基君) 期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
 次でございますが、高齢者安全運転対策でございますけれども、申しわけないかな、私も認識不足もありました。かなり行政として、しっかりと安全運転の部分に関しては取り組みを行っているということが、今回の答弁でよくわかりました。これからも、本当に警察と関係機関としっかりと連携をしていただいて、高齢者の安全運転対策に取り組んでいただくことをよろしくお願いいたします。
 そして、運転免許自主返納についてなんですけども、制度の、要は自主返納を対象とするものではない制度の拡充という部分で、要は前から思いよったんですけども、あくまでもこれは健康福祉部の制度、福祉制度を利用してスライドさせた支援策なんですね。だから、私は何も変わってないんじゃないかなというふうに前から言いよるんですよ。これを加味して、さらに拡充という形、もうよそはやっているんですよ。あっちこっち。県内の自治体を見るといろんなことをやっておってです。
 この福祉のサービスプラスいろんな施策を加味して、政策として出しておるんですね。それで、顕著に返納者がふえているというのがかなりありますよ。しっかりやっていただければなと思います。
 返納相談窓口の設置について、これも私も認識不足で申しわけなかったんですけども、交通安全対策室を窓口として対応をされているということでございました。すばらしいことじゃないですか。
 それでは、今どのぐらい、これまでに返納に対する相談、どのぐらいの方が来られておられますか。伺います。
◎総務部長(倉本道正君) 議長、総務部長。
○議長(乗越耕司君) 倉本総務部長。
◎総務部長(倉本道正君) 現在までの免許証の返納相談についてでございますが、返納の相談として集計を行っていないため、正確な相談件数は把握できておりませんが、電話での相談も含め、これまでに年に数件程度の相談があったものと認識しております。今後につきましては、相談内容等につきまして、記録をした台帳等の整備をしてまいります。
◆20番(加根佳基君) 議長、20番。
○議長(乗越耕司君) 20番加根佳基議員。
◆20番(加根佳基君) やはり、集計はしてくださいね。せっかく窓口で相談を受けているわけですから、その相談の内容によっては、具体的な対応できるはずです。本当に相談窓口があったということで、事実、本当にびっくりしましたけども、周知の徹底をよろしくお願いいたします。
 最後に、公用車のドライブレコーダーの設置についてなんですけども、本当に計画的に進めていくとありました。なるべく本当に、職員さんのためにも、本当になるべく早く、全車種にドライブレコーダーを設置していただければと思います。
 これで私の質問を終わります。大変ありがとうございました。
 以上でございます。
○議長(乗越耕司君) これをもって、20番加根佳基議員の一般質問を終わります。
 暫時休憩いたします。
                             午後3時13分 休  憩